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dobonさんの体験談 (インタビュー) 

【子宮頚部腺癌---重粒子線治療 子宮及び付属器摘出 樹状ワクチン療法 化学療法】

体験談の最終更新日: 2015年2月

プロフィール
筆者 dobon (嫁サマの夫)
発病年齢 43歳
病名、病態、病状 子宮頚癌

治療初期はUbの腺癌で、腫瘍径は4.5cm。

術前化学療法後の腫瘍径は、約8cm。
治療方法 重粒子線治療 子宮及び付属器摘出 樹状ワクチン療法 化学療法
治療年、季節 2010年3月〜2012年6月(逝去)
ブログ 重粒子線治療とその後 嫁サマは頑張ったんだけどね…
http://ameblo.jp/nyantan612/


治療前のライフスタイル
嫁サマは、調剤薬局の管理薬剤師として働いていました。

薬剤師としては20年のキャリアがあり、その薬局のトップだったので、

何かあった時に自分が責任を負わなければいけない立場。

そういう点で、責任が重かった。

普段は、朝ダラダラと起きて、朝食もたいして食べずに、

コーヒー牛乳と何かをつまんで、仕事に行って、っていう感じかな。

週休2日で、平日と日曜日が休み。

お酒は大好きで、仕事後に毎日晩酌。

缶ビール2本に、焼酎2杯で、そこからワインを飲んだりね。

運動はあまり好きじゃないので運動はせず、

犬と猫と仲良く、という暮らし。

犬と猫がいたから旅行には行けなかったけど、

毎日はしゃいでた。僕達はそういう夫婦だから。

とりたててということはなく、常に2人一緒にいる日常生活だった。


受診のきっかけ、病気のサイン
受診のきっかけは、不正出血。

病気がわかったのが2010年1月だったのだけれど、

その前から、たぶん夏ぐらいからあったと思う。

2009年6月に検査した時は、何もなかったので、

「6ヶ月後くらいに再検査しましょう」 という話で、

12月の繁忙期を過ぎた1月に受診して発覚。

本人も、筋腫か、内膜症か、くらいに思っていたし、

癌だとしても初期だろうなぁ、と。

そこまで深刻に考えていなかった。           


嫁サマのノートより
2008年 10月 子宮頸がん検診 異常なし
2009年 6月 不正出血があるので内診・超音波するが、心配なし

「12月頃また様子を見ましょう」と言われる
     11〜12月 鮮血ポタポタ、レバー状の塊が落ちる
2010年 1月23日 レディースクリニック受診

子宮口出口に何かできている、頚部癌の検査のため細胞診
     1月29日 検査結果
     2月1日 がん拠点病院を受診

内診・超音波、ちょっと触っただけで出血するためガーゼで止血
     2月5日 CT 単純撮影
     2月8日 MRI

禁酒、貧血がひどい
     2月16日 癌、転移なし
     2月19日 PET-CT

ステージTb2〜U、MRIで4cm

抗がん剤はタキソテールとカルボプラチン、という説明を受ける
     3月4〜5日 検査入院
     3月8日〜 術前化学療法開始


記録ノート
記録ノートは僕が勧めた。

何もやることないなら書けってね。

書くことによって体調の変化を自分で客観的に理解できる、っていうのが目的。

「あの時より良くなってる」 とかね。


化学療法
抗がん剤は、ずっと通して、1回も効果があったという気はしない。

術前化学療法を2クールやった時点でまだ増殖していたので、

全く効果がなかったということかな。


治療の選択
術前化学療法が2クール終わった時点で、

このまま続けるか、手術をするか、放射線療法をするか、っていう選択でした。

他にも、治療の選択肢としていろんな選択肢を出した上で、

重粒子もできるかどうかわからないけれど、一応千葉に行ってみて、

「骨盤内転移だったらできる」 という話で、

一通り検査を受けた結果、重粒子もできるし、

地元の先生は 「4月末に手術の予定は入れておく」 ということで、

最終的に、その2つの選択。

その結果、どちらを取るかというので、重粒子を取った。

ただ、本人は千葉までいけるかどうか、というような状態。

貧血がひどくて、出血も続いていたし、体力的にも厳しかった。

でも、だからといって、つまらないような生活をするのはキャラクター的に合わないんでしょうね。

抗がん剤の合間には、お酒も飲んでたよ。


重粒子線治療
重粒子の時は、良くなってる感じがあったみたいだね。

行った時には、デイルームでご飯を食べれない状態。

出血もひどいから、歩いちゃいけない。

「歩いていい」 と言われたのが、全20回のうちの5回目以降。

出血も減って。

ちゃんと食べれるようになったのは、そのぐらいから。

半分くらいから元気が出てきたみたいだね。

軽いものは食べる。

そうめん、グレープフルーツ、そうめん、ロールパン、プリン・・・

前半は、外出もできなかった。

いつだったか、歩くのもたいへんな時に、稲毛海岸に行ったことがあった。

ちょっと気分転換に。

あとは、前半は、僕が週末に千葉に行ってて、

後半は、新幹線で自分で帰って来てたので、それだけ良くなった。

退院前には、地元でワハハ本舗の公演を見てますね。その時は元気だった。

トータルして、重粒子の時だけだね、良くなってたのは。


自宅での時間
退院後は極めて日常に戻ってる。

仕事は辞めて、

地元の病院で経過観察。

犬と遊んだり、猫と過ごす時間が彼女にとっては大事だった。

他には、重粒子に通院したり。

通院のついでに、ディズニーシーへ行ったり。

名古屋ドームに、野球を見に行ったりね。


病院歴、転院歴
2010年 5月 重粒子医科学センター病院へ転院し、

約2ヶ月間の重粒子線治療を実施
     11月 局所再発
     12月 子宮及び両側付属器の摘出手術を千葉県がんセンターで実施
2011年 2月 膣断端部での局所再発したため、地元の大学病院にて化学療法

樹状ワクチン治療も自費で併用
2012年 6月 がんばったけど残念ながら逝去


最後に残った核のようなもの
重粒子の先生は、退院の時点で 「まぁまぁ良いほうへ向かうんじゃないか」 という見解だった。

実際、退院してからもまぁまぁ良かったんだけど、

結局、「最後に残った核になるようなものが取りきれずに残念だ」 と。

重粒子線治療後もちっちゃくなってはいたけど、取りきれなかった。

画像上でなくなった瞬間はなかった。


当時の記憶
11月4日に再発の疑い、

その前日に、千葉ロッテマリーンズと中日ドラゴンズの日本シリーズだった。

その試合をマリンスタジアムで見て、次の日が検査。

その試合は奇跡的な大逆転で、2人とも大興奮!

でも、翌日の診察で再発を告げられ、天国から地獄。

それから、新橋で2人で、居酒屋さんでお酒を飲んで、

僕は落ち込んでるけど、彼女は元気だった。

考えてもしょうがない、というところでしょうね。

彼女は、とても潔いところがあった。


免疫療法
再々発後、

化学療法をしながら、活性化自己リンパ球療法をできないかと思い、地元の大学病院へ移った。

活性化自己リンパ球療法は、自分の腫瘍細胞からリンパ球を培養して、それで癌を攻撃する

という治療法なのだけれど、その時点で新鮮な腫瘍細胞がとれなかったので、それは諦めて、

樹状細胞ワクチン療法を選択。

大学病院に入院して、抗がん剤をやって、抗がん剤をやってる合間に樹状ワクチンに行った。

樹状ワクチンも、できる限りのコネをいっぱい使って、

本来はワキの下のリンパ節に注射を打つんだけれど、

再発部分に直接打ったほうが、より効果があるんじゃないかということで、

樹状ワクチンを作る病院とその近くの婦人科とで連携して、

樹状ワクチンを持って婦人科へ行って、婦人科の先生が局所に注射をする

っていうのをやってました。

効果については、なんとも言えないけれど、

本人がそれで納得するなら、それは車一台分の値段がかかろうがなんだろうが、やればいい話。

治っていく、というよりは、抑えられればいいなぁ、という気持ちだった。


dobonさんの想い
再発から再々発になり、亡くなるまで1年半。

肉体的にはぼろぼろなのに、彼女は本当に明るかった。

それだから僕はあの子はすごいと思っている。

彼女は本当にがんばった。

彼女がそういうふうだったから、いい。

あの子がもし 「もっとこうしてくれたらいいのに」 とか

「もっと・・・」 とか落ち込んでるようだと、僕もひきずるし、

もし病院の対応がひどかったら、それはそれで

「あの病院に入院させてしまったのが・・・」 と思うけれど、

そういうこともないし、

当時としてはやるだけのことをやっているから、しかたがない。


彼女が得たことは、彼女にしかわからない。


僕が得たことは、世の中何が起きるかわからない、貪欲に生きたほうがいい。

やりたいことは、やったほうがいい、ということ。


治療をがんばった嫁サマへ贈るメッセージ
本当によくがんばった。

治療に対する前向きな姿勢と、写真に残る明るい笑顔に、

僕は今も生きるチカラをもらっている。

ありがとう。


これから治療を受ける方へ伝えたい事
できる限りの情報を入手して、最善と思える治療を選択したら、

良い結果になることだけをイメージして、治療に臨んでくださいね。

何年先でも良いので、病気に打ち勝つ日が来ることを、ご家族や友人は願っています。

がんばって。











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